ユーザーは内径59mm、外径68mm、厚さ5mm、抗折強度400MPa以上のアルミナリングを年間60万個、プレス成形で製造することを計画しています。コストも考慮されています。
技術コンサルタントは、高強度達成のためにはアルミナ粉末の純度と不純物管理が極めて重要であることを指摘しました。
特に、ケイ素(Si)、カルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)、鉄(Fe)といった不純物元素が、焼結時の粒界強度低下、粒成長促進、焼結性阻害に繋がることを詳細に解説しました。マグネシウム(Mg)は焼結助剤として機能しますが、不純物としては適切な管理が必要であると説明されています。
高強度アルミナ製造における主要不純物元素の目標濃度(重量基準)の目安は以下の通りです。
| 不純物元素 |
目標濃度(wt%)の目安 |
備考 |
| SiO₂ |
0.005 % 以下 |
粒界の低融点相形成、強度低下の主要因。50ppm以下が理想。 |
| CaO |
0.003 % 以下 |
SiO₂と同様に低融点相形成に関与。30ppm以下が理想。 |
| Na₂O |
0.003 % 以下 |
粒成長促進、均一組織阻害。30ppm以下が理想。 |
| Fe₂O₃ |
0.005 % 以下 |
焼結性阻害、着色原因。50ppm以下が理想。 |
| MgO |
0.01 % 以下 (不純物として) |
焼結助剤として意図的に添加する場合を除く。過剰は組織不均一化のリスク。 |
| その他不純物 |
各0.001 % 以下 |
総不純物量として0.05%以下(純度99.95%以上)が望ましい。 |
最終的に、サプライヤーから入手するアルミナ粉末がこれらの目標水準を満たしているか、品質保証書(CoA: Certificate of Analysis)でどのように確認するかをユーザーに問いかけています。